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胃・十二指腸の病気(胃潰瘍・胃がんなど)

慢性胃炎

 ピロリ菌がいて長期炎症を起こしている状態が慢性胃炎(または慢性萎縮性胃炎)です。長期にピロリ菌が胃についていますと、胃癌発生が増えると言われており、ピロリ菌が確認されれば、除菌の対象となります。除菌はボノサップという3種類5個の薬を1週間服薬する事で終了します。除菌後1ヶ月から3ヶ月の間で尿素呼気試験という検査にて確認が必要です。除菌にて胃癌発生の確率は1/3程度に下がりますが、胃癌発生はわずかに可能性が残ります。毎年の内視鏡による確認精査が必要です。

逆流性食道炎

 比較的頻度の高い病態です。ピロリ菌がいない胃でも食道裂孔ヘルニア、バレット食道などとからんで発生する可能性があります。ピロリ菌の除菌後に胃酸分泌が活発になり発生する事もあります。胃酸分泌を押さえる薬(PPIやH2 RA)や粘膜保護製剤などの使用により症状をコントロールする事が可能です。

消化性潰瘍

 ピロリ菌がいる胃などに胃潰瘍、十二指腸潰瘍が多いと言われています。PPIを服用すると共に、胃粘膜保護製剤などを併用して治療します。時に出血(黒色便)、腹痛、穿孔などの重篤な状態を呈することがあり、穿孔性腹膜炎の場合には緊急手術が必要になることもあります。以前は手術もありましたが、現在は適切な投薬によって狭窄、穿孔、悪性疑い症例を除いては保存的治療が可能です。

胃癌

 胃癌はピロリ菌との関連の強い疾患と考えられており、最近は除菌が進んだ影響もあり減少傾向とされています。早期胃癌の中でも分化型粘膜癌は粘膜切除術の対象となりますが、未分化癌や粘膜下層癌以上の進行した癌は手術対象となります。胃癌は早期には粘膜内に限局していますが、この時には基本的に症状はありません。粘膜下層以上に進行して軽度の痛みなどが発生します。痛みの無い時に発見し、早期発見、早期治療が原則です。筋層以上の進行癌はリンパ節転移、肝、腹膜、肺、卵巣などの転移を来たし、遠隔転移を伴うと完全な治療が困難となります。進行胃癌には存在位置により各種の胃切除術が必要となります。

胃ポリープ

 基本的には治療対象とならない事が多く、胃底腺ポリープはピロリ菌のいない胃に出来ることが多い(胃底腺ポリープ)とされます。切除することは基本的にはありませんが、幽門部の孤立性ポリープには時に癌が含まれます。内視鏡検査にて安全かポリープか確認が必要です。

 

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